「一冊、一室。」にいたる、”書店裏”での打ち合わせ。「一冊、一室。」を妄想する旅。本という窓を開いて出会った人、風景、もの……。毎月どこかでおこっている「カケル 森岡さん」をお伝えしていきます。前回のトークの続き。森岡さんからの質問ノックが始まりました。

写真撮影:下村しのぶ
<森岡さんの千本ノックならぬ、質問ノック始まる>



森岡:ではここからは、普段教室に行ってらっしゃる方も多いと思うので、普段は話題に上らないことを聞いてみようかと思います。

マエダ:怖い、なんですか?
森岡:足のサイズは何センチですか?

会場:爆笑

マエダ:知ってどうするんですか?23.5センチです。

森岡:23.5センチだそうです! 足のサイズって、面白いなって思うんですよ。私だけかな。サイズ聞くと、「そうなんだー」って思いませんかね。私は30センチだから。私だけ例外的にバカの大足じゃないと思ってるんですけれど。続きまして、マエダさん、カタカナ表記ですが、漢字ではどう書くのでしょう?

マエダ:前田佐千子です。

森岡:クリエイティブな仕事をしている人って、小さい頃の影響とかが関係していると思うんですけれど、どんな子供でしたか?
マエダ:小さい時から色を選んだり、作ったりするのが好きでした。花や昆虫を取るのも好きでした。昆虫は解剖するのも好きでした。ちゃんと中を開いて、どうなっているのかを調べるのが好きなんです。中身が気になるんですね。キャンドルもそう。以前、友達が海外で珍しいキャンドルを買ってきてくれた時も、まず切ってみて中がどうなっているのか研究していました。そして、作り方を覚えていったんです。

森岡:なるほど。子供の頃の体験というのは、作家活動として重要かもしれないですね。
スポーツするイメージはないんでが部活とかは?
マエダ:運動部ではなかったですね。
森岡:富士山に登ると聞いたのですが。
マエダ:一回しか登ったことはないんですけど(笑)。でもすごく余裕でした。サクサク登れてしまって、3時間半で頂上に着いてしまいました。降りるのには2時間。
森岡:健脚なんですね。
マエダ:なんだか、余裕でした。しかもデニムで登りました。体力が異常にあるんですよね。徹夜も平気だし。

森岡:体を支えている食べ物ということで、好きな食べ物は?
マエダ:白いもの。白い食べ物。豆腐とか、白子とか。嫌いなのは卵豆腐。
森岡:えっと、あまり変わらないのでは?
マエダ:違うんです!味が! 色も黄色いし。

森岡:…わかりました。好きなアーティストは?
マエダ:ジャクリーヌモラビトが好きです。
森岡:誰だろう、僕も知らないなあ。
マエダ:南フランスの人で、白を基調にしたプロダクトを作っている方なんです。
森岡:なるほど、食べ物も、アーティストも白、と。
行きたい旅先は?
マエダ:ハワイ島。大好きです。

森岡:初恋はいつですか?
マエダ:小学校4年生。
森岡:ラブレターもらったことありますか?
マエダ:あります。
森岡:え!?
マエダ:えっ!てひどい(笑)。
森岡:書いたことは?
マエダ:書いたことはないです。

森岡:ワークショップで、生徒さん一人一人のお名前を覚えてらっしゃるなと思ったのですが、名前を覚えるのは得意ですか?
マエダ:友達の名前はあまり覚えていないんですけれど、生徒さんの名前は覚えますね。意識を常にしています。キャンドル作りは火傷とか危ないので、名前を呼んで声がけをしないといけませんから。


森岡:一方で方角とはかあまりわからないと。
マエダ:(笑)。そうなんです。いまだに実家の道の一本離れたところなのに、タクシーに乗ったりします。それくらい方向音痴というか。
森岡:話を聞いていると、一つの才能がどん!と突出したという印象を受けました。
マエダ:両親が自由を許してくれたんです。例えば道で拾い物をしたり、虫とかをとってきても、咎めることなく歓迎してくれたし、嫌なことを押し付けられることがなかった。感謝しています。

森岡:マエダさんと話していると愛されている方だなあと感じます。家族にも、周囲にも。